L`atelier du cuir

   カメラストラップができるまで




  



既に生産されていない国産の優れた設備と熟練工による革ベルトは
今だけの贅沢と言えるでしょう。
当工房の革ストラップは国内では数少ないベルトの職人によるものです。
2代目で、100年以上の歴史があります。
ストラップには以下にご紹介した箔押し機による「カメラワーク」の刻印が打たれています。




      細切裁断機
      面取り機
      ローラー



1枚の革をベルト用に裁断します。受注
を受ける単位は少なくても50本単位で
すから、一度に沢山の本数を正確に切
る必要があります。
ここでは猫の首輪用のベルトを切断し
ています。本革で表は派手な色から渋
い色まで選べます。
私達の猫にも付けてみましたが、とて
もシックで上品になりました。
糊付け機とも言われます。
裁断したベルトの端の面取りを行い,
バリを取ります。
面取り処理だけで、そのベルトの技術
レベルがわかります。
美しい面取りのベルトは使う度に外出
するのが嬉しくなります。
ベルトの型出しをして、形を整える役
目をします。
革ベルトの端に細いラインを付けた
り、中心部を膨らませたり、様々な立
体的な 形を作ります。
この機械は親子二代で作られて来まし
た が、最近廃業してしまったそうで
す。

     小端漉き機
     厚物用ミシン
      穴あけ機



革は天然の革を鞣すことで、長期に使
うことが出来る革材料になります。革
にはもう一つ大事な工程があって、そ
れが革漉きです。
革を漉くことによって様々な厚さに変
えることが出来ます。
厚さが均一になるよう小端を漉いて整
えます。
革の厚さによってもう一台のミシンと
使い分けます。
最近ではコンピュータミシンの方が便
利で効率は良いのですが、昔ながらの
音に機械式のカメラや時計に似た絶対
的な安 心感が感じられます。
ベルトの穴あけを等間隔で行う機械で
す。
最近売られているベルトはバックルで
長さが調整できるようになったものが
ほとんどで、5つ穴がほとんどです。
      小口盤
       かすがい機
      腕ミシン



革小物を様々な形状の型で木槌で叩い
て切り抜きます。かなりの力で叩きま
すので、台が重く固いものでないと使
えません。
写真の小口盤は欅の大木でできていま
す。
黒光りした木の道具は年を重ねた美し
さと型抜きに耐える力強さが伝わって
きます。
ベルトの先端の革を押さえるリングを
繋ぐ為の機械で、わかりやすく言えば
大き なホッチキスのようなもので
す。
最近では接着剤が強力になったので、
接着とステッチで処理するものが多く
なり ました。
立体的な縫い方をする場合に腕ミシン
を使います。
ベルトではバックルを固定するために
使うことが多いミシンです。
バックルを直接腕ミシンで縫い付けて
あるベルトはあまり見かけられなくな
りました。
実際使って比べてみますと、付け心地
が全く違うことに気が付きました。サ
イズ 調整が出来るバックルは金属の
部分が多く、重く、冷たい感触です。
      箔押し機













ベルトに文字を刻印する機械です。
銅で型を作り好みの色付けして熱でプ
レスすることで、字やマークを入れる
ことが出来ます。








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